コンパクトSUVの先駆けとして業界をリードするトヨタ・C-HR。
ラリーで培った技術をあつめた本格SUVである三菱・エクリプスクロス。
同じSUVというカテゴリーにいる2台、特徴の違いはどれほどのものなのでしょうか。
今回はこの2台を価格、大きさ、燃費の3つの観点から比較してみましょう。
目次
【トヨタ・C-HR】VS【三菱・エクリプスクロス】価格はどっち?
引用:https://toyota.jp/c-hr/exterior/
では、C-HRとエクリプスクロスの価格を比較してみましょう。
トヨタ・C-HRの価格
C-HRには、全部で6つのグレードがあります。
S-T 2WD/4WD 2,290,000円~
引用:https://toyota.jp/c-hr/grade/s_t/
C-HRのスタンダードグレードです。
S-T”LED Package” 2WD/4WD 2,346,000円~
引用:https://toyota.jp/c-hr/grade/s_t_led/
C-HRのスタンダードグレードに各種LEDライトを装備したグレードです。
G-T 2WD/4WD 2,605,000円~
引用:https://toyota.jp/c-hr/grade/g_t/
C-HRの上級グレードです。
S 2WD 2,614,000円~
引用:https://toyota.jp/c-hr/grade/s/
C-HRのハイブリッド車スタンダードグレードです。
S”LED Package” 2WD 2,670,000円~
引用:https://toyota.jp/c-hr/grade/s_led/
C-HRのハイブリッド車スタンダードグレードに各種LEDを装着したグレードです。
G 2WD 2,929,200円~
引用:https://toyota.jp/c-hr/grade/g/
C-HRのハイブリッド車上級グレードです。
三菱・エクリプスクロスの価格
エクリプスクロス(以降エクリプス)には、全部で3つのグレードがあります。
M 2WD/4WD 2,532,600円~
引用:https://www.mitsubishi-motors.co.jp/lineup/eclipse-cross/grade/m.html
エクリプスのスタンダードグレードです。
G 2WD/4WD 2,706,000円~
引用:https://www.mitsubishi-motors.co.jp/lineup/eclipse-cross/grade/g.html
エクリプスの中級グレードです。
G Plus Package 2WD/4WD 2,879,280円~
引用:https://www.mitsubishi-motors.co.jp/lineup/eclipse-cross/grade/g_plus_package.html
エクリプスの上級グレードです。
以上、双方のグレードごとの価格をご紹介しましたが、いかがでしょうか?
エクリプスがすべてのグレードでC-HRの価格を上回っています。
本来高額なはずのハイブリッド車の値段さえ、エクリプスの価格に届かないグレードもあります。
それだけエクリプスが高く、C-HRが安いということです。
ただし、それは少々仕方のないことかもしれません。
というのも、2台が積んでいるエンジンのパワーに大きな差があるからです。
C-HRはガソリン車で116馬力、ハイブリッド車で98馬力のエンジンを搭載しています。
一方のエクリプスは150馬力と、C-HRより30馬力以上強いエンジンを搭載しています。
これだけ性能差のあるエンジンを搭載していれば、他の箇所が多少互角でも価格は大きく跳ね上がります。
エクリプスの値段の裏には、高性能なエンジンが存在しているわけです。
ただしそれは「C-HRが低性能のエンジンを搭載している」というわけではありません。
引用:https://toyota.jp/c-hr/performance/
C-HRのエンジンでも、環境を選ばず確かな走行性能を得ることができます。
エクリプスのエンジンはパワーが大きいため、C-HRが苦戦するような道でもよりしっかり進めます。
ただ、C-HRが苦戦するほどの悪路であれば大半の車はダウンしてしまいますから、C-HRのエンジンは通常の車と比較しても極めて優秀です。
ただ、それよりもエクリプスの方がエンジン性能で一枚上手なだけです。
結論、価格の安さで勝負するならC-HRの圧勝ですが、確かな性能でいえばエクリプスの勝利です。
【トヨタ・C-HR】VS【三菱・エクリプスクロス】大きさは?
引用:https://www.mitsubishi-motors.co.jp/lineup/eclipse-cross/exterior/
続いて、C-HRとエクリプスの大きさを比較してみましょう。
トヨタ・C-HRの大きさ
引用:https://toyota.jp/c-hr/interior/
C-HRの大きさは以下の通りです。
全長:4,360mm
全幅:1,795mm
全高:1,550mm(4WD車は1,565mm)
室内長:1,800mm
室内幅:1,455mm
室内高:1,210mm
三菱・エクリプスクロスの大きさ
引用:https://www.mitsubishi-motors.co.jp/lineup/eclipse-cross/interior/
エクリプスの大きさは以下の通りです。
全長:4,405mm
全幅:1,805mm
全高:1,685mm
室内長:1,870mm
室内幅:1,490mm
室内高:1,240mm
以上が双方の大きさになりますが、いかがでしょうか。
両方とも5人乗りという点では同じ規格ですが、数値上では僅差ながらエクリプスの方が一回り大きいようです。
ただし、小さいなら小さいで利点もあります。
例えば小回りを例にとった場合、C-HRの最小回転半径が5.2mに対し、エクリプスの最小回転半径は5.4mと、直径にして0.2m違います。
また、車体の小ささは車重にも影響し、車重は燃費にも影響するので燃費面でも小さい方が有利な場合が多いです。
車体が小さくてもパーツぎっしりなら車重は重くなってしまうので一概には言えませんが、、、
引用:https://toyota.jp/c-hr/exterior/
ちなみに、双方横幅が1,700mmを超えているため、5ナンバー車ではなく「3ナンバー車」として扱われます。
といっても、3ナンバーと5ナンバーで税金が変わることはありません。
自動車税を決めるのは排気量で、自動車重量税はその名の通り車重で決まるので、ナンバープレートを基準とする税金はありません。
ちなみに、双方特徴的な外観をしていますが、そのコンセプトは少々違っています。
C-HRは性能とデザイン性を両立できるギリギリのデザインを採用しており、機能性をしっかり保ちながらもかなり独創的なボディデザインを実現しています。
一方のエクリプスは筋肉質なボディを持ち、それは陸上選手がクラウチングスタートをした瞬間のような「躍動」するフォルムを目指しています。
独創的なデザインのC-HRも、筋肉質なデザインのエクリプスも、メーカーがSUVに求めているコンセプトを忠実に再現してできたデザインだということですね。
【トヨタ・C-HR】VS【三菱・エクリプスクロス】燃費はどっち?
引用:https://www.mitsubishi-motors.co.jp/lineup/eclipse-cross/exterior/
最後に、2台の燃費を比較してみましょう。
トヨタ・C-HRの燃費
引用:https://toyota.jp/c-hr/performance/performance/
C-HRの燃費は以下の通りです。
ハイブリッド車:30.2km/L
ガソリン車(2WD):16.4km/L
ガソリン車(4WD):15.4km/L
三菱・エクリプスクロスの燃費
引用:https://www.mitsubishi-motors.co.jp/lineup/eclipse-cross/usp/performance.html
エクリプスの燃費は以下の通りです。
ガソリン車(2WD):15.0km/L
ガソリン車(4WD):14.0km/L
以上が双方の燃費になりますが、いかがでしょうか。
2WD、4WDともにC-HRがエクリプスを圧倒しています。
ハイブリッド車も加味すると、その差は歴然です。
そして、車重を考えるとさらに驚くべきことがわかります。
C-HRの車重は、ガソリン車では1,675kg~1,745㎏、ハイブリッド車は1,715㎏となっています。
一方のエクリプスは1,460㎏~1,550㎏と、C-HRよりも200㎏近く軽い設計になっています。
本来、車も人も重ければ重い程燃費は悪くなります。
ただ走った時と何かを持って走ったときに、後者の方が疲れるのとおなじ理屈です。
本当なら車重の重いC-HRの方が燃費が悪いはずなのに、その燃費は軽いエクリプスを凌駕する値です。
ただ、エクリプス側に言い訳の余地がないか、と言われるとそうではありません。
先述のとおり、エンジンの性能に差があります。
C-HRに搭載されているエンジンよりも、エクリプスはより走行性能に重きを置いたエンジンを搭載しているため、燃費が悪くなってしまうのは仕方がないということもできます。
引用:https://www.mitsubishi-motors.co.jp/lineup/eclipse-cross/exterior/
またエクリプスは、燃費の悪さと引き換えに極めて高度な走行性能を持っています。
三菱が誇る4WD制御システム「SUPER ALL WHEEL CONTROL(S-AWC)」です。
これは車の挙動とドライバーの操作を車両各部に搭載されたセンサーで検知し、「電子制御4WD」「アクティブ・ヨー・コントロール(AYC)」「アクティブ・スタビリティ・コントロール(ASC)」「アンチロック・ブレーキング・システム(ABS)」の4つのシステムで車体全体を支配するものです。
1980年代より三菱は4輪駆動車の電子制御に力を入れており、エクリプスに搭載されている「S-AWC」は三菱の電子制御技術の結晶ともいえる代物で、その走行性能はC-HRを凌駕します。
燃費を取るのであればC-HRですが、走行性能で車を選ぶ方はエクリプスを強く推奨します。
【トヨタ・C-HR】VS【三菱・エクリプスクロス】まとめ
引用:https://toyota.jp/c-hr/performance/operation/
ここまでトヨタ・C-HRと三菱・エクリプスクロスを比較してきましたが、いかがでしたか?
価格面では安さではC-HRが終始優勢でした。
大きさではエクリプスクロスが1回りほど優勢でした。
燃費は圧倒的にC-HRでしたが、走行性能ではエクリプスクロスが圧倒していたのでそのせいでしょう。
以上、一長一短となってしまいましたが、それだけ両車のコンセプトが前面に押し出された、良い車であるということでしょう。
あらゆる部分をコンパクトにまとめ上げ、SUVながら低燃費を実現しているC-HR。
SUVとしての性能に加え独自の電子制御で走りを極めたエクリプスクロス。
双方それぞれが苦手としている部分が得意という、良いライバル関係でした。
アイキャッチ画像引用:https://toyota.jp/c-hr/