2017年と2018年上半期、国内SUV販売台数で第1位に輝いたのが「トヨタ・C-HR」です。
トヨタによると、販売台数の内、およそ8割がハイブリッド車だそうですが、燃費はクラストップレベルの30.2km/Lです。
走行性能、安全性、存在感のある外観を兼ね備えた「トヨタ・C-HR」のスペックや加速性能、乗り心地についてまとめました。
トヨタC-HRのスペックはこれだ!
そもそもよく聞く「スペック」とは、どういった意味なのでしょうか。
英語のspecは「specification」の略で、仕様書や明細書、または仕様や明細の内容そのものをいいます。
転じて、日本では「できること」つまり「性能」や「仕様」の意味で用いることがほとんどです。
C-HRの開発担当者は「姿と走り」に注目を、とアピールしています。
コンパクトクロスオーバーのユーザーはスタイルを何より重視する傾向があるので、デザインは「ダイヤモンドをモチーフとし、カッコ良さにこだわった」そうです。
確かにC-HRは、ダイヤモンドをイメージさせる多面体のような造形が、独特で印象に残ります。
実際、C-HRのデザイン性の良さは、スイスで行われたジュネーブモーターショー2017において、「ワールドカーデザインオブザイヤー2017」の最終選考3台に選ばれたことからも、証明されたと言えるでしょう。
また、「走り」に関しては、TNGAの成果による高剛性ボディーにより、「ハッチバック車のような走りを実現した」と開発者は話しています。
このTNGAとは、次世代車両技術「Toyota New Global Architecture(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)」の頭文字をとったものです。
1.走りの質感
2.快適性
3.使い勝手が良い
4.所有する誇り
5.安全・安心
をうたい、車の体幹を鍛え、性能を追求した技術となっています。
この技術により、動力性能・燃費性能・ボディ剛性といった様々な面で大きく向上させることができています。
さて、重要なポイントの1つ、安全性能についてですが、C-HRには、「Toyota Safety Sense P」が標準で装備されています。
トヨタ セーフティセンスPとは安全装備をまとめた、安全パッケージのようなもののことを指し、次の装備が含まれています。
・プリクラッシュセーフティシステム(歩行者検知機能付衝突回避支援型)
・レーンディパーチャーアラート(ステアリング制御付)
・オートマチックハイビーム
・レーダークルーズコントロール(ブレーキ制御付/全車速追従機能付)
C-HRのボディカラーは8色でしたが、2017年8月より、ツートンカラーが登場しています。
ブルーメタリック、イエロー、ブラックマイカなどモノトーン8色に、ブラックまたはホワイトのルーフ、ピラー、ドアミラー、リヤスポイラーなどを組み合わせることが可能となり、カラーバリエーションは豊富です。
ちなみに、ツートーンカラーのオプション価格は32,400円となっています。
トヨタC-HRの乗り心地は…どうなのか!?
まずは、運転席への評価です。
「前方がしっかり見えて、先を読んだ運転ができる。」
「見渡しが良くて開放感を味わえる。」
SUVならではの座席の高さもありますが、C-HRでは前方の視界を良くするため、使用していない時のワイパーは視界の邪魔にならないように工夫されています。
気になる点として、左右の視界にピラーが入り込みやすいところがありますが、運転に慣れてくれば問題ないでしょう。
乗り心地としては、実際のユーザーから、
「路面のデコボコした感じをしっかりと吸収してくれるし、重みがあってしっかりした感じ。」
「柔らかいサスペンションで高級感を感じます。」
など、高評価が目立ちます。
出発、停止、右左折の際にかかる遠心力を緩和したり、凹凸のある地面を走った時の衝撃が車体に伝わるのを和らげてくれるのが、「サスペンション」です。
それもそのはず、トヨタ自動車の公式ページに「フロント・リヤともにサスペンションを新開発しました!」と開発者の思いが語られていました。
C-HRのフロントには、大径スタビライザーを採用していますが、こちらはトヨタ車の標準的なサイズを上回るものだそうです。
さらに、SUVゆえの車高がもたらす横揺れを抑制するため、ゴムブッシュよりも剛性の高いボールブッシュを採用しています。
このような技術によって、丹念にチューニングを施したリヤサスペンションの働きに合わせて、コーナリング時も高いコントロールでの安定性を可能にしています。
C-HRは、スポーツカーの開発で有名なヨーロッパのニュルブルクリンクでテストを行ったということで、路面状況に関わらず安心して快適な乗り心地でドライブできます。
しかし、運転席での乗り心地は最高!という声が多い一方、後部座席からは辛口な評価が出ています。
「窓が狭く、閉塞感がある。」
「視野が狭く、圧迫感を感じる。」
など、狭い、窓ガラスがないことがマイナス評価になってしまっているようです。
家族連れや友人を乗せる予定のある方は、試乗してみるとよいかもしれません。
トヨタC-HRの加速性能を報告します!
初めの項でも紹介した自慢のTNGA。
トヨタは、この技術を活かして、エンジン、トランスミッション、ハイブリッドシステムを一新し、新型パワートレインを搭載した車種を一気に拡大していくと発表しています。
「トヨタ・C-HR」は、TNGAによる新プラットフォームを採用した低重心パッケージに加えて、レスポンス、リニアリティ、コンシステンシーを突き詰めた走行性能も支持されています。
C-HRでは、アクセルとブレーキペダルは、高いコントロール精度と心地良いペダルフィーリングを追求し、新規設計されました。
アクセルは、発進時には柔らかいタッチによるスムーズな加速が、ペダル踏み増し時には加速の始まりが早い優れた応答性がそれぞれ実現されています。
一方でブレーキは、ペダル踏み込み時の強さを向上させる新設計のブッシュを採用しており、軽すぎずに調整しやすい踏み込み加減のブレーキタッチに仕上がっています。
C-HRはプリウスをベースにした燃費重視のシステムと言われますが、C-HRのキャラクターに合わせたセッティングになっていて加速力が劣ることはないようです。
試乗したというドライバーは、「ノーマルモードで強めの加速をするときは、2速、3速…とステップアップしていく有段変速機のような変速パターンが組まれていました。そのときの加速していく感じは、とても気持ちの良いものだった。」と語っています。
辛口評価としては、ハイブリッド車への「燃費重視なのか加速性能はイマイチ」というものがあります。
30.2km/Lという低燃費は魅力的ですが、走る楽しさには物足りなさを感じるドライバーもいるようです。
そして、ユーザーや試乗したという方たちの中でも意見がわかれたのが、ガソリン車でも「ターボが小さい。街乗りでは十分だけど、ちょっとパワー不足」という声と「1.2Lターボのほうが車を運転しているって感じがする。アクセルを踏み込むと、すぐに反応してくれるのがいい。」というものでした。
加速を良く評価するドライバーは、「坂道になってアクセルを踏み込むと、エンジン音とともにスピードもグングン上がっていきます。遠慮のない加速ができました。ターボエンジンが効いていてスイスイと登って行きます。」とコメントしています。
しかし、「さすがに坂道のカーブでは強く踏み込むことはできませんでした。」というこですが、満足感を得ていました。
どこまで性能を求めるかは個人によるものなので、評価にバラつきがあることもあります。
総じると、国内SUV販売台数トップのC-HRは、アウトドア派の方よりも、街乗りがメインのシティ派SUVと言えそうです。
アイキャッチ画像引用:https://toyota.jp/c-hr/