コンパクトSUVの先駆けとして販売されたホンダヴェゼルと、その後を追うかのように販売されたトヨタC-HRは日本のコンパクトSUVを代表する車種です。
どちらの車種もコンパクトSUV販売台数一位を獲得したことがある車で、その人気の高さが伺えます。
トヨタC-HRはアクティブに大胆なデザインを取り入れてますが、ホンダヴェゼルは控えめながらも端正な顔つきながらも走りを極めております。
個体としての存在感を示すC-HRと、周りとの協調をして大事にして存在感を示すヴェゼルは全く違うベクトルの仕上がりです。
では早速その検証をしていきましょう!
目次
【トヨタ・C-HR】VS【ホンダ・ヴェゼル】価格はどっち?
コンパクトSUVという新たなジャンルの中で、大切なのは値段であり、その値段から想像できない「お得感」が大事になります。
お互い良きライバル車としてあるこの二台ですが、まず値段を検証してみましょう。
二台の値段比較は?
トヨタC-HRとホンダC-HRのスタートの値段と最上グレードとの値段幅を見てみましょう。
トヨタC-HR(ガソリン、ハイブリッド含む)
¥2,290,000〜¥2,929,200
ホンダヴェゼル(ガソリン、ハイブリッド含む)
¥2,075,000〜¥2,926,000
共にラインナップはガソリンとハイブリッドになっております。
スタート値段はヴェゼルの方が安く、最高値はほとんど同じです。なので価格帯はほとんど同じとみて良いでしょう。
【トヨタ・C-HR】VS【ホンダ・ヴェゼル】大きさは?
次に比較する部分は車体の大きさです。
比較的同じサイズの車ですが、どのようにそれぞれのメーカーらしさを演出するのかをサイズで見てみましょう。
トヨタC-HRのサイズ
サイズは一般的な車と変わらないサイズですが、C-HRの特徴であるダイヤモンドのブリリアントカットのようにデザインが車が大きくみ見えます。
またライトの配置が高いことやライトのデザインが上に向いていたりので、より大きく見えるデザインですが、一般的なコンパクトSUVとは変わらないサイズです。
ホンダヴェゼルのサイズ
気持ちC-HRより小さいサイズです。しかし背の高さはC-HRのよりもヴェゼルの方が高いのでシートに座った時の頭上のクリアランスはヴェゼルの方があります。
また居住区もヴェゼルの方が広く、サイズはC-HRより小さいですが、ヴェゼルの方が室内が広いです。
【トヨタ・C-HR】VS【ホンダ・ヴェゼル】エンジンはどっち?
どちらの車種もラインナップは「ガソリン」と「ハイブリッド」となっております。
しかしホンダのヴェゼルはハイブリッドもノンハイブリッドも同じエンジンを積んでおります。
それぞれのメーカーのエンジンを見ていきましょう。
C-HRのハイブリッドは
トヨタC-HRのハイブリッドモデルには1.8L+モーターの組み合わせになります。
エネルギー効率40%と世界最高水準のエンジンで、SUV中では驚異的な性能を誇るエンジンを搭載しております。ちなみにこのエンジンやモーターはプリウスと同じもので、走りを極めたプリウスやSUV版プリウスと言った印象を持っている方もいます。
【エンジン性能】
エンジン:直列4気筒
排気量:1.797cc
馬力:98PS
トルク:14.5kgm
使用燃料:無鉛レギュラーガソリン
【モーター性能】
モーター最高出力:72PS
モーター最高トルク:16.6kgm
C-HRのターボエンジンは
C-HRのガソリンターボは1.2L直噴+インタークーラー付きターボになります。
トヨタ最新のダウンサイジングターボのエンジンで、同じトヨタから出ている1.8Lのダウンサイジングターボよりも高いトルクを出すこのエンジンは、キビキビした走りを叶えてくれるエンジンと仕上がっております。
【エンジン性能】
エンジン:直列4気筒インタークーラー付ターボ
排気量:1.196cc
馬力:116PS
トルク:18.9kgm
使用燃料:無鉛レギュラーガソリン
ヴェゼルのハイブリッドは
この章の冒頭でも述べましたが、ヴェゼルはハイブリッドもノンハイブリッドも同じエンジンを積んでおります。
やはりホンダといえば「VTEC」と思い浮かべる方がいるかもしれませんが、ホンダは「エンジンメイン」ということをしており、VTECの技術とトランスミッションとモーターを組み合わせており、VTECという素晴らしいエンジンを生かした、ハイブリッドな燃費と走りを実現しております。
【エンジン性能】
エンジン:直列4気筒DOCH
排気量:1.496cc
馬力:132PS[ノンハイブリッドは131PS]
トルク:15.9kgm[ノンハイブリッドモデルは15.8kgm]
使用燃料:無鉛レギュラーガソリン
【モーター性能】
モーター最高出力:29.5PS
モーター最高トルク:16.3kgm
【トヨタ・C-HR】VS【ホンダ・ヴェゼル】燃費はどっち?
どちらのラインナップにも「ハイブリッド」の設定があり、価格帯もほぼ同じであるこの二台ですが、燃費はどちらが良いのでしょうか。
またガソリンのみで走り設定ではどちらが良いのか見ていきましょう。
ここではメーカーが公表している燃費と実際にユーザーが使っている実燃費の両方を見ていきます。
C-HRの燃費は
こちらの画像はメーカーが公表しているC-HRのハイブリッドの燃費です。
世界を牽引するハイブリッドメーカーなだけあって、ハイブリッドの燃費は高いです。
では実燃費はどのような数値なのかと言いますと、
街乗り;20~23km/L
高速;24~27km/L
これくらいの数値になります。
一般的にJC08モードの燃費は七掛け、八掛けと言われており、公表されている燃費から2~30%は落ちると言われております。もちろんドライバーの運転の仕方にも左右される部分ではありますが、コンパクトSUVの中では20km/Lをキープできているのは非常に優秀な数値です。
では次にダウンサイジングされたターボエンジンの燃費を見てみましょう。
こちらがメーカ公表しているガソリンのみのターボ車の燃費です。
特筆すべき点は2WD/4WDの燃費の差が1km/Lという所です。
4WDはどうしても構造上車が重くなり、燃費が悪くなってしまいますが、トヨタは路面の状況を常に認識して2WD⇔4WDを切り替えておりますので、舗装された道では2WDで雨道や滑りやすい道では路面の状況を感知して、オートで4WDに切り替わるので、駆動による無駄なエネルギーロスを抑えているのです。
では、ターボ車(2WD/4WD)の実燃費はと言いますと、
街乗り;9~14km/L
高速;15~18km/L
と平均以上の数値となっております。
モーターのアシストがない分、従来の構造を抜本から見直し、エネルギーロスを最小限にして燃費を良くし、かつ走りを追求しているわけです。
ヴェゼルの燃費は
では続いてホンダヴェゼルハイブリッドの燃費を見てみましょう。
こちらはメーカーが公表しているハイブリッドもガソリンのみの両方の燃費です。
ハイブリッドはC-HRに劣ってしまっていますが、こちらの特筆すべき点はやはりガソリン車の方でしょう。
VTECの性能は非常に高く、エンジン性能もみましたがトヨタのガソリンターボ車よりも馬力はありますが、公表の燃費は4~5km/L上回っております。
ではハイブリッドの実燃費はどのくらいかと言いますと、
街乗り;17~20km/L
高速;21~24km/L
C-HRと比べてしまうと、劣ってしまいますが絶対評価で見ればSUVというジャンルの中でこれだけの燃費を出せるのは素晴らしいことでしょう。
では次にガソリン車の実燃費はと言いますと、
街乗り;12~15km/L
高速;16~20km/L
こちらはトヨタC-HRよりも高い数値です。
先ほども言いましたが、ホンダはエンジンメインのハイブリッドなので、元々のエンジンの性能が素晴らしいので高い燃費を維持できているわけです。
【トヨタ・C-HR】VS【ホンダ・ヴェゼル】走りはどっち?
近年、燃費の良さと同時に走りというものも求められるようになりました。
若者の車離れや家族のためにSUVなど選択する必要があるなど、様々な問題がありますが、車の楽しさといえばメーカーが一番色を出しやすい「走り」という面です。
車メーカーはそんなに多くないですが、それぞれメーカーの乗り味が違うのが車の最大の楽しみでもあります。
トヨタC-HRとホンダヴェゼル走りの違いを見ていきましょう。
C-HRの走りはどうなのか

引用:https://toyota.jp/c-hr/
この車は「我が意の走り」というコンセプトで生まれた車です。
トヨタのエンジニア達が知識や技術を総動員させ、走りを極めた車で、非常に高い走行性を誇っております。
ヨーロッパの道を走り込み、鍛えらあげられたこの車はSUVという車高の高い車なのにも関わらず、高い操舵性や安定性を実現しております。
そのため街で控えめな運転をすることや、カーブの多い峠などでアクセルを深く踏み込んでも見た目から想像できないくらい楽しい走りを提供してくれます。
ヴェゼルの走りはどうなのか
ヴェゼルはC-HRとは違い、スパルタな走りを魅せてくれるわけではありませんが、ホンダらしい車の走りを提供してくれます。
例えば加速の際のサウンドはホンダのエンジンを堪能できますし、スポーツモードに入れ、アクティブに運転をすれば軌道が思い描けるようなカーブや車の加速を味わえます。
またホンダは古くから低重心に力を入れているので車が安定していることと、ヴェゼルの車のサイズはC-HRよりも少しいのも功を制しており、こちらの車もSUVとは思えないような走りを提供してくれます。
【トヨタ・C-HR】VS【ホンダ・ヴェゼル】内外装のデザインはどっち?
車の大事なポイントである、内装と外装のデザインです。
デザインはその車を作っている企業の考えが一番出やすい部分だからです。
様々な専門的な意見をまとめて形にすることをデザインと言うので、内装や外装やその質感、総合的に車に含まれているデザインが企業のあり方や作り方はわかりやすいので、二車のデザインを見ていきましょう。
C-HRのデザインはどうなのか

引用:https://toyota.jp/c-hr/
まずボディのデザインですが、機能的にも美的にも、またトヨタの新たなデザイン概念としてこの車には盛り込まれています。
走りを追求した空力デザインとキーンルックとダイヤモンドカットを取り入れたデザイン、これらを通してトヨタは新たな方向や考えを示しています。
内装ですが、やはり走りのコンセプトで生まれた車ですので、ドライバー目線で車が作られているので、ボタンの配置やインパネ周りなど運転中に操作しやすいように配置されています。
ヴェゼルのデザインはどうなのか
ヴェゼルはC-HRとは違うアプローチで落ち着いたデザインとなっております。
ボディのサイズも含め、女性の方もターゲットとして入れているデザインなので控えめだけど上品なデザインとなっています。
そのため、内装も上品にまとめられており、シートの質感は程よく柔らかく乗りご心地に貢献し、インパネわまりはシンプルでシックでありながら使い勝手が良く、小物入れも手の届く範囲内に上手に配置している仕上がりとなっています。
どちらに軍配が上がるのか
コンパクトSUVという新たなジャンルの中でこの二台は非常に比較に挙げられやすい車です。
その理由は同じ価格帯であり、ハイブリッドとガソリンというラインナップで、内装や外装も違うアプローチでありながら、それぞれの味を出しています。
それぞれの部分を見ていけば、好みの部分や嫌いな部分がしっかりと見えてきてます。
その一つとしてやはりホンダはエンジンの作りをしっかりとして、そこから乗り味などを演出してくる。C-HRはボディの剛性などをしっかりと作り込み走りを演出する。また内装はヴェゼルは色々な層の方のユーザーから聞き込み、作り込んでいくことと、C-HRはドライバー目線で作り込んでいっています。
それぞれのメーカーがどうのように車を考えて作っているのが一番反映されているのが、ここ最近一番流行りコンパクトSUVなのです。
アイキャッチ画像引用:https://toyota.jp/c-hr/