ここ数年のシティSUVブームを受けて、
乗り換えを考えている方も多いのではないでしょうか。
今回はキーポイントである装備、居住性、実用性、
走行性能、乗り心地などのポイントを押さえながら
人気が特に集中しているマツダCX-5と日産エクストレイルの
価格・寸法・燃費を徹底検証していきます!
目次
CX-5とエクストレイルの価格はどっち?
現在ディーラーで新車を購入する場合、マツダの二代目CX-5は
ディーゼル車のみ全グレード取得税・重量税免税対象、対する日産・
三代目エクストレイルはガソリン・ハイブリッド全車が減税の対象です。
スタート価格を含め全体的な価格設定はエクストレイルが安めです。
というよりは、CX-5の価格帯は同じクラスのSUVの相場よりも
高めに設定してあると言えます。また、日産では低金利キャンペーンや
値引きの拡大で消費者を呼び込んでいます。
デザイン面での比較

両者のデザインを比較すると、CX-5は欧州車の流行から受けた影響が大きく
内装・外装デザイン共に洗練されており、定評のある安定した乗り心地と
今回力を入れた静粛性も相まって高級感があり上品だと好評です。
マツダの値引きゼロ戦法のことを聞いたことがある方も多いと思いますが、
それは乗り心地と装備に対する自信から来ていると言われています。
一方でライバルであるエクストレイルは乗り心地もハンドリングも悪くないものの
平均的、外観への感想は好意的な意見も多くある中で全体的にデザインは
安っぽいという厳しい評価も多々あるようです。
装備・仕様の比較
CX-5はリアカメラとフロントレーダーを駆使した高性能自動ブレーキ、ブラインド
スポットモニタリング、アジャスタブルLEDヘッドライト、クルーズコントロールに
リアパーキングセンサーが全車標準セーフティ装備、また、全シート独立リクライ
ニング機構も全車標準装備、さらに上位グレードのクルーズコントロールはレーダーに
より全車速対応、交通標識認識システム搭載、パワーバックドア、シート・ステア
リングヒーターと、装備の豪華さも差額に見合うものとなっています。
それを意識してなのか、エクストレイルのSUV人気ランキング1位の座をキープしたい
日産はCX-5によく似たセーフティ装備パックを搭載したモデルを発売しました。
また、エクストレイルは海外市場でも非常に人気があり、シティSUVでありながら
オフロードでのタフさをアピールしているだけあって、車内のすべてのシート、
天井、フロア、ラゲッジエリアに防水加工が全車標準で施されています。パワーバック
ドアも全車両標準装備というのも嬉しいポイントです。自動ブレーキは改良の
余地あり、クルーズコントロールも感知速度の範囲がCX-5よりも狭いですが
半自動運転であるプロパイロットは近未来的で使い勝手もいいと言われています。
両者にオプションでナビをつけた場合、CX-5はSDカードを挿入するタイプで
一種類しかない上価格も5万円以下ですが、エクストレイルはナビ搭載に40万円
近くかかってしまい車両価格差分が逆転してしまいます。
日産は他のメーカーにも見られる最低価格を下げてオプションの選択肢を増やす
という戦法を取っているのに対し、マツダは値段を強気に設定し、標準装備を充実させ
追加オプションを減らすことでコスパの良さをアピールし顧客満足度を高めるという
戦法のようです。
CX-5とエクストレイルの大きさは?
CX-5とエクストレイルの寸法を比較して表にしてみました。

外観を比較するとCX-5はエクストレイルより若干幅があること、
エクストレイルは仕様によって全高がCX-5よりも少し高くなることを
のぞけばほかには特別差があるとは言えず、見た目にも大きさはほぼ同等です。
CX-5はその車幅から駐車時に注意が必要になる代わりに室内では少しだけ
横に余裕ができます。
室内空間の比較
CX-5とエクストレイル、数々の記事で比較がなされてはいるのですが
どちらの車の居住性がより高いかについては意見が分かれる傾向にあります。
また、エクストレイルの方が車高は高く視点がいいという意見もままある中、
シートの座り心地や全車両全席リクライニング機構などはCX-5の方が
優れていると言えます。
車内の空間性や居住性はほぼ互角ですが、CX-5よりも全長の長いエクストレイルは
3列シートで乗車定員を7名にすることが可能で、SUVでありながら
ミニバンとしても使えてしまうカスタマイズ性は魅力です。ただし3列目は
当然ながら1列目や2列目と比べて狭くはなるので、身長が低い人や子供が
乗るならば窮屈さもなくファミリーカーとして優秀な実用性を発揮するでしょう。
ラゲッジルームの比較
奥行きがあるのはエクストレイルですが、ハイブリッドエンジンを選択した場合は
荷室の床が高くなり空間容量が犠牲になってしまいます。
CX-5はバックドアの開口部がエクストレイルよりも大きく、その車幅をうまく活かしているので
積載性も高いですが、パワーバックドアはエクストレイルには標準装備なのに対し
CX-5はグレードによっては追加オプションとなっています。
エクストレイルには荷室にも防水加工が施されているのでビーチ用品や
ウィンタースポーツ用品を車内が汚れることを気にしなくていいという利点もあります。
CX-5とエクストレイルの燃費はどっち?

カタログ価格の比較では燃焼効率最適化に貢献する二代目CX-5・マイナー
チェンジ後のディーゼル車に採用された急速多段燃焼システムやガソリン車の
2.5Lエンジンに新たに採用された低負荷運転時2気筒休止システムをもってしても
ガソリン車同士での燃費比較、ディーゼルVSハイブリッドでの燃費比較の両方で
エクストレイルに軍配が上がります。
車両重量でもおよそ100kg〜200kgの差があり、2.5Lガソリンエンジンと
2.2Lディーゼルターボはエクストレイルのハイブリッドよりもパワフルなので
エンジン性能は互角でありこの燃費の差は妥当と言えるでしょう。
ガソリンエンジンの実燃費は両者とも市街地で10km /L、郊外や高速では
15km〜16km/Lと互角です。またストップ&ゴーや渋滞が多くエンジン負荷の高い
市街地ではエクストレイルのハイブリッドがカタログでは若干優位に見えますが
実燃費レポートでは約13km /L、CX-5のディーゼルも同等程度との報告が多いです。
本領が発揮できる高速道路などの低負荷時の燃費を比較すると、ハイブリッド
エクストレイルで19km〜20km /Lなのに対しディーゼルCX-5は21km〜22km /Lと
CX-5が優秀という結果になっています。エクストレイルはガソリンを燃料と
するのに対し、ディーゼルCX-5軽油は安価なことも魅力の一つでしょう。
ある検証では、ガソリン車との差額を燃費で取り戻すためにエクストレイルは
20年ほどかかるのに対し、CX-5はその約半分という計算になりました。
ただしこれは現在の燃料価格で計算しているため、数年のうちにまた予想が
変わることが考えられます。また、ディーゼルはオイル交換の頻度が高い、
短距離走行の繰り返しで浄化フィルターが目詰まりして燃費が悪化するため
ケアが必要などの注意点があります。
こう言ってしまっては元も子もないかもしれませんが、もともとパワーが
重視されるSUVというカテゴリーに属す両者なので、多少の燃費の差は
あまり気にしなくてもいいかもしれません。
走行性能・乗り心地の比較
CX-5の走行性能に関しては、全体的に評価がとても高いです。
その安定した乗り心地、重すぎず軽すぎない操舵性には定評があり、
「人馬一体の走る歓び」というテーマに見劣りすることのない足取りが自慢です。
エンジン自体も改良を続けさらにノイズキャンセリングなどで強化された
静かさや快適さは、ガソリン車はもちろんディーゼル車においてもガソリン車に
勝るとも劣らないと非常に高い評価を受けています。
2.0Lガソリンエンジンを搭載したFWDモデルでは坂道などで鼻先が重たいと
感じたことがあるという評価もありましたが、多くのレビューの中で
パワー不足を指摘する声は非常に稀でした。
対するエクストレイルは、ハイブリッドのパワーは優秀であり加速も滑らかで
悪路での走破性も上々ですが乗り心地や操舵性は可もなく不可もなくという
評価が多いです。静粛性に関しても悪くはないもののCX-5との比較では
特筆する点もあまりなく、大人数での旅行のために乗り倒すレジャーSUV
という印象が強いです。
アイキャッチ画像引用URL:http://www.mazda.co.jp/cars/cx-5/