「Be a driver.」のキャッチコピーで知られ、本当の走る歓びを実現させるマツダ。
高評価を得るマツダより3列シートのSUV「CX-8」が2017年12月に発売されました。
ミニバンとSUVの役割を同時に担うモデルとして「CX-8」は、注目されています。
ディーゼルエンジン車としても注目されるマツダ「CX-8」は、駆動方式は2WDと4WDの2つがありますが、それぞれについて調べてみました。
マツダCX-8の2WD
クルマの構造には、エンジン位置と駆動方式でFF、FR、MR、RR、4WDの5タイプがあります。
「CX-8」は、駆動方式をすべてのグレードで2WDと4WDのどちらかで選択できますが、全グレード共通で23万2200円の価格差があります。
「CX-8」の2WDは、FFであり、「フロントエンジン・フロントドライブ」のアルファベットの頭文字が取ったものです。
つまり、前にエンジンがあり、前のタイヤが動くということです。
後輪に動力を伝えるプロペラシャフトが必要のないつくりになっており、車内スペースを比較的広くとることができて、価格を抑えることができます。
また、駆動輪付近に重量物があるので、フロントタイヤにトラクションがかかりやすく、エンジンパワーを有効に地面に伝えられるのでスピンしにくくなり、初心者にも安心して乗ることができます。
しかし、フロントタイヤのみで駆動と舵取りを行っているので、負担がかかりやすく、最小回転半径が大きくなりがちで、カーブの外へ膨らむアンダーステア傾向が強くなるという特性があります。
さらに、重量物が前の方にに集中しているため、重量バランスが悪いというデメリットもあり、スポーツ車としては適していないようです。
2つのタイヤを駆動させて動く2WDの車は、4WDに比べて軽量であるため、燃費性能が優れている事が多いです。
そのため、市街地での走行がほとんどで、短距離しか乗らない、さらに雪国で暮らしていないのであれば2WDの方が利便性が高いと言えるでしょう。
マツダCX-8の4WD
4WDは「4 Wheel Drive」の略で、最近は、AWD=All Wheel DriveやAWC=All Wheel Controlと呼ぶこともあります。
4WDには大きく分けて、通常は2WDで走行し、駆動していないタイヤが滑りそうな場合や滑った場合にのみ4WDに切り替えるパートタイム4WD方式と、それに対して、常に前・後輪を直結して4つのタイヤすべてに駆動力がかかっているフルタイム4WD方式の2種類があります。
4WDのメリットは、荒れた路面、滑りやすい路面など悪路に強いことです。
搭載エンジンが高出力でも、4つのタイヤを通じて効率的に路面にパワーが伝わるので安定して速く走ることができるのです。
「CX-8」では、中間グレードのXD PROACTIVE、7人乗り、19インチタイヤ装着車で、2WDは1,820kgに対し、4WDは1,890㎏であり、その重量差は70㎏になります。
車体が重くなるということは燃費も悪くなってしまいます。
また、2WDに比べて約23万円の高価になっていますが、駆動力を積極的に自動制御する「i-ACTIV AWD」が4WD全車に設定されています。
「i-ACTIV AWD」は、ドライバーには通常では感じとれないほどのタイヤスリップをリアルタイムにモニターし、路面状況を素早く予測して駆動力を積極的に自動制御する先進の4WDシステムです。
2WDと4WDをスイッチで切り替える必要はないので、走破性能と燃費性能が両立します。
他にも4WDには、リアフォグランプ、ヘッドランプウォッシャー、フロントワイパーデアイサー、大型ウォッシャータンクとウォッシャー液残量警告灯が装備されています。
この専用アイテムは2WDだとオプションでも選ぶことができないので、豪雪地帯のユーザーや何度もウインタースポーツを楽しむユーザーであれば、4WDを選択したほうが満足度は高くなるかもしれません。
マツダCX-8の街乗りや雪道などの利用シーンでは?
お伝えしているように、市街地での走行がほとんどで、短距離しか乗らない、さらに雪国で暮らしていないのであれば2WDの方が4WDに比べて軽く、燃費性能が優れています。
また、雪の多い地域のユーザーやウインタースポーツを楽しむユーザーであれば、4WDを選択したほうが満足度は高くなると言えますが、雪上でのマツダの試乗会が開かれたことがあるので、紹介します。
この雪上試乗会でのテーマは「躍度」でした。
マツダの試乗会では、いつも面白いアプローチで車の開発状況を説明しているようですが、躍度とは加速度の変化率のことです。
止まっている、あるいは走行している状態から加速していき、目的の速度に達するまでにかけた時間や減速するまでの時間が短いほど躍度は高くなり、逆に長い時は短くなります。
つまり、ドライバーにとって躍度は楽しさのバロメーターなのです。
さて、雪道では躍度が高いと空転して滑りますが、実際に乗ってみてどうだったのでしょうか。
「雪道でスムーズな運転をしつつ、意のままに動かす楽しさを体験できました。4WDの性能が高く、テストコースだけでなく一般道の雪道も安心してドライブができました。なかなか興味深い試乗会でした。」
雪道はアスファルト路面と違って大小さまざまな凸凹がありますが、これが細かな振動となってキャビンに伝わってきます。
しかし、あるユーザーからは、「CX-8は振動のレベルがとても小さく、乗り心地が良い。しかも、滑りやすい雪道でのグリップレベルが高い。4WDは性能が高く、雪道も不安なくドライブができました。」と言う喜びの声もありました。
マツダCX-8の2WDと4WDで燃費ではどう違うか?
「CX-8」は燃焼にこだわりを持つディーゼルターボエンジン「SKYACTIV-D 2.2」を搭載しています。
このさらなる進化を遂げてパワーアップしたディーゼルエンジンにより、燃費性能も進化しています。
マツダが公式に発表している「CX-8」のWLTCモード燃費は次の通りです。
・駆動方式4WD・・・市街地モードで12.5㎞/l、郊外路モードで15.3㎞/l、高速道路では17.5㎞/l
・駆動方式2WD(FF)・・・市街地モードで12.7㎞/l、郊外路モードで15.7㎞/l、高速道路では18.0㎞/l
2WD(FF)と4WDでは、やや2WDの方が燃費が良くなっています。
ただし、70㎏の重量の差があるに関わらず、実燃費の差はほとんど開いていないので、不必要な時には4WDにしないという特性が生かされていることがわかります。
2WDと4WD、いずれの駆動方式でも使いどころによっては大きなメリットを発揮してくれます。
暮らしている地域の周辺道路の特性や雪道使用の有無などを踏まえ、検討することがおすすめされます。
マツダは、さらに進化を続け、走りの楽しさと感動の世界をさらに大きく広げてくれるでしょう。
アイキャッチ画像引用URL:http://www.mazda.co.jp/cars/cx-8/