1954年の発売以来、実に60年以上も生産が続いているトヨタ・ランドクルーザー。
そんなランドクルーザーの燃費はどれほどのものなのでしょうか?
また実燃費はどうなっているのでしょうか?
紹介していきます。
トヨタランドクルーザーの燃費は?
ランドクルーザー(通称ランクル)はSUVと呼ばれるタイプの自動車です。
SUVは車高が高く、アウトドアでの実用性にすぐれており、またボディの大きさが豪華性、ステータス性を演出できるという長所を持っています。
その一方、セダンやコンパクトカーに比べると車が重いため燃費は他の車に比べ劣り、また車重によりタイヤの摩耗が激しいことから維持費が高くつくといった短所も持っています。
では、そんなランドクルーザーのメーカー発表による燃費をグレードごとにご紹介します。
ランドクルーザーGX、AX:6.9km/L(JC08モード)
引用:https://toyota.jp/landcruiser/grade/grade4/
GXは、ランドクルーザーの最もスタンダードなグレードで、5人乗りのSUVです。
AXは8人乗りのSUVで、GXよりもランクの高い装備・装飾が施されています。
ランドクルーザーZX、AX”Gセレクション”:6.7km/L(JC08モード)
引用:https://toyota.jp/landcruiser/grade/grade1/
ZXは8人乗りの最高級グレードで、主要装備も全グレードで1番充実しています。
AX”Gセレクション”は、AXをグレードアップさせ、より高級感のある内装を施した仕様です。
※JC08モードとは、自動車の様々な走行パターンから燃費を測定する方法で、国土交通省によって規定された測定方法です。2018年10月1日より、国際基準である新たな測定方法に移行する予定です。
燃費が同じである2つのグループに分けましたが、GX、AXブランドの方が1リッターあたり200メートルほど燃費が良いようです。
ただそれはZXやAX”Gセレクション”の方が前者と比べて車重があり、その分燃費が悪くなってしまうからでしょう。
よって、グレードごとの燃費に大差はないようですね。
ただし、国内の他の車と比較した場合この値は非常に悪い値であり、日産・GT-Rが5.7km/L、レクサス・LX570が6.5km/L、これに次ぐ値になります。
残念ながら、ランドクルーザーの燃費は極めて悪いと言わざるを得ません。
トヨタランドクルーザーの実燃費と燃費確認の情報
引用:https://toyota.jp/landcruiser/grade/grade1/
では、ランドクルーザーの実燃費はどれほどでしょうか。
「e燃費」公表の実燃費
自動車の実燃費を公表している「e燃費」のデータを見てみましょう。
ランドクルーザーGX/AX:6.53km/L~7.97km/L
GX/AXの実燃費は、最低値でもメーカーの燃費に迫るものであり、大半の値でメーカー発表の燃費を上回っています。
ランドクルーザーAX”Gセレクション”/ZX:6.90km/L~9.62km/L
GX/AX同様大半の値でメーカーの燃費を上回っているほか、なんとGX/AXをも上回る燃費を誇っています。
以上、全モデルともメーカー発表値を大幅に上回る結果が出ています。
JC08モードの測定値は、多くの車が2~3割程度燃費が落ちることを考慮すると、これは非常に珍しい現象です。
「みんカラ」公表の実燃費
自動車SNSサイト「みんカラ」のデータを見てみましょう。
ランドクルーザーGX/AX/AX”Gセレクション”/ZX:5.16km/L~6.47km/L
みんカラでは「ランドクルーザー」としての値しかありませんでしたので、まとめて出させていただきました。
e燃費発表のデータと比較すると低い値を示していますが、おおよそ現実的な値を示しているのではないでしょうか。
また、ランクルユーザーからは燃費に関する口コミも寄せられていましたのでご紹介します。
○街中では3km/L、高速道路では7~8km/L程度
○街乗り通勤で4km/L程度
○平均6km/L前後
○ハイオクで5.4km/L
○燃費を気にする車ではない
○ゆっくり走っても少し飛ばしても燃費はあまり変わらない
いかがでしょうか。
燃費の悪さはユーザーの皆様も感じておられるようですが、燃費よりも乗り心地やエンジン性能を評価する声も多くあり、燃費の悪さを他のメリットでカバーしているといった感じですね。
「価格.com」公表の実燃費
「価格.com」のランドクルーザーのページに寄せられた燃費に関するデータを見てみましょう。
GX/AXのレビューは投稿されていませんでしたので、ZXとAX”Gセレクション”について紹介します。
ランドクルーザーZX:4.0-8.3km/L
最低値はみんカラ同様およそ現実的な値ですが、最高値はメーカー発表値を上回っています。
ランドクルーザーAX”Gセレクション”:4.2-8.1km/L
こちらもZXと同様、現実的な値からメーカー値を上回る値まで、幅広い実燃費を記録しています。
また、価格.comにも燃費に関するユーザーのコメントが寄せられていましたのでご紹介します。
○燃費を気にする車じゃない
○燃費が思っていた以上に悪い
○高速での遠出では最大8.3km/L
○良くなったとも悪くなったとも思わない
○この排気量だし、こんなもの
○中央道、首都高を走ったときは8.1km/L
いかがでしょうか。
みんカラ同様、燃費は気にしないというユーザーが多いようです。
また、高速道路での長距離移動では燃費がよりよくなるようです。
速度変化があまり多くない走りが、結果として燃費を向上させているようですね。
トヨタランドクルーザーの燃費は向上しているのか?
引用:https://www.toyota.co.jp/jpn/auto/heritage/landcruiser/collection/
これまでランドクルーザーの燃費・実燃費を紹介しましたが、歴代のランドクルーザーと比較して現行モデルの燃費がどれほど向上しているのか、ご紹介します。
ただし、初代ランドクルーザーから紹介すると1950年代から紹介しなければならないため、1980年代から発売されているランドクルーザー80系、1990年代より発売されている100系と比較してみたいと思います。
また、80系と100系は燃費計測の仕方に違いがありますので、ご了承ください。
ランドクルーザー80系:5.7~6.1km/L(10・15モード)
引用:https://www.carsensor.net/catalog/toyota/land_cruiser_80/
1989年より発売され、それまでの硬派なクロスカントリーから高級SUVへと変貌を遂げた最初のモデルである80系。
それでいてオフロードでも高い走破性を保持していたので、人気を博しました。
日本ではかつて日本道路公団のパトロールカーとしても採用されていました。
黄色に白のラインが入った車を、皆さんも見たことがあるのではないでしょうか?
やはり現代のエコ装備を備えた新型ランドクルーザーにはかないませんが、それでも最高値6.1km/Lと、現行モデルのランドクルーザーに迫る値を持っています。
ランドクルーザー100系:6.1~6.5km/L(10・15モード)
引用:https://www.carsensor.net/catalog/toyota/land_cruiser/F002/
1998年より80系の後継として発売され、トヨタが「トップ・オブ・SUV」と宣言して発売された100系。
本革のシートと木目パネルで高級感を高めつつ、V8エンジンと電子制御のフルタイム4WDで悪路の走破性を増し、「オフロード界のセルシオ」として好評でした。
ちなみに、アメリカ合衆国における100系ユーザーの半数以上が20万ドル(2400万円以上)だったそうで、これは当時100系が高級車としてアメリカで愛されていたことを物語っています。
2007年まで発売されていたこともあり燃費の最低値でも現行モデルに迫る値を示していますが、最高値は惜しくも現行モデルには届かず。
以上を踏まえると、現在のランドクルーザーは歴代のランドクルーザーと比較しても着実に燃費が向上していることがわかります。
トヨタランドクルーザー燃費まとめ
ここまで、日本を代表するSUV「トヨタ・ランドクルーザー」の燃費・実燃費の情報を紹介いたしました。
国産車の中でも燃費はかなり悪い方ですが、ユーザーからは燃費をカバーできるほどのメリットが数多く寄せられていることがわかりました。
また、実燃費は発表値を上回っていることもありますが、おおむね発表値と大差はありませんでした。
そして、フルモデルチェンジを行うたびに着実に燃費性能がよくなっていることもわかりました。
これは、まだ見ぬ次世代の新しいランドクルーザーにも期待できそうですね!
アイキャッチ画像引用URL:https://toyota.jp/landcruiser/