昨今では、ハイブリッドカーのラインアップが増え、従来からある車種にも、ハイブリッドタイプが追加されることが多くなっています。
しかし、本体価格や維持コストなどを考えてみると、どちらにも良い点はあります。
そこで今回はトヨタノアのハイブリッド車とガソリン車を比較してみました。
トヨタノアのハイブリッド車の特徴は?
2014年からラインアップに加わったトヨタノアのハイブリッドタイプ。
日本のハイブリッド車の代表ともいえる車種、トヨタプリウスと同じ
1.8リッター直列4気筒と電気モーターを組み合わせたシステムを採用しました。
ミドルサイズミニバンでありながら、JC08モードの燃費が23.8km/Lを
記録するなど、高い評判を確立しました。
システム最高出力は100kW(136PS)とプリウスと遜色のない数値を記録。
エンジンとモーターを組み合わせたスムーズな加速性能や重心をより低くしたことに加え、
車内の静粛性も上がり、乗り心地も向上しています。
また、他の車種では、ハイブリッド車にする際、モーターが加わる分の
スペースが車内を圧迫することもありますが、トヨタノアでは
ニッケル水素バッテリーを全席の床下に配置することで、居住空間や
ラゲッジスペースがほとんどかわらず、十分なスペースを確保しています。
多数あるトヨタノアのグレードの中では、ハイブリッドモデルは
・特別仕様車HYBRID Si“W×B”
・HYBRID Si
・HYBRID G、
・HYBRID X
の4タイプに採用されています。
これは、現状ラインアップのほぼすべてに
ハイブリット、ガソリンタイプの両方が揃っていることになります。
注意したいのは、ハイブリッドタイプは現状では
8人乗りはなく、7人乗りタイプに限定されるという点です。
これは、ハイブリッド走行を可能にするモーターを
助手席と運転席の間の床下に搭載している点が関係しています。
8人乗りでは、2列目から1列目へのウォークスルーが
可能なタイプもラインアップされていますが、
7人乗りでは不可能となっています。
空間の広さに違いはほとんどありませんが、
注意しておきましょう。
走行性能や燃費、車内スペース以外にも、
トヨタノアハイブリッドタイプとガソリン車では
エクステリアにも違いがあります。
トヨタノア以外の車種にも共通することですが、
フロントグリルに取り付けられたシンボルマークがブルーになっています。
また、ハイブリッド Siはアルミホイールが異なります。
このモデルにはBBS社製のホイールが採用されており、若干ドレスアップ
されている印象です。
また、サイドミラーの下には、ハイブリッドエンブレムが取り付けられています。
結構目立つところにあるので、エクステリアにこだわる方は
購入前にチェックしておきましょう。
トヨタノアのガソリン車の特徴は?
各自動車メーカーは開発、販売ともにハイブリッドに力を入れている
印象がありますが、依然としてガソリンタイプにも根強い人気があります。
トヨタノアのガソリン車の特徴は、代々受け継がれてきた燃費の良さと
走行性能が特徴です。
7人乗り、8人乗りでありながら15.0km~16.0km/Lという
高い燃費を実現。
初代モデルが14.2 km/Lであったことを考えると、
着実に進歩しているといえるでしょう。
燃費を抑え、スムーズな走りを実現させているのは、
吸気バルブリフトを連続的に変化させるバルブマチックや
吸・排気バルブタイミングを最適制御するDual VVT-i、
Super CVT-iといったトヨタの先進技術の数々です。
エンジンには最高出力152ps/6,100rpm、
最大トルク19.7kgm/3,800rpmという
数値を誇る2.0リッター直列4気筒「3ZR-FAE」型エンジンなどを
採用しており、3代目となる最新モデルでは、
エンジンマネージメントを変更し、最新のアイドリングストップ機構を
備えるなど、さすがトヨタといえる技術革新が随所に見られます。
ガソリン車モデルがラインアップされているのは
・Si“W×B”
・HYBRID X
・Si
・G
・X
・Si“GR SPORT”
があります。
全グレードが用意されていますが、
ハイブリッド車にはないSi“GR SPORT”モデルが
あるのが特徴です。
専用のエクステリアパーツやエンブレム、ホイールなどを
採用したSi“GR SPORT”モデルは、スポーティーなデザインが
全面的に施されたモデル。
家族を載せることが多いが、ファミリーカーは避けたい、という
お父さんをはじめ、スポーツテイストを愛するドライバーに
人気を集めています。
更に、ハイブリッド車にはない特徴として、
8人乗りモデルがラインアップされていることが挙げられます。
8人乗りタイプのセカンドシートは、チップアップ式といって
シートの座面が跳ね上がるようになっており、
そのまま前方へスライドさせることで、スムーズに3列目に
乗り込むことができます。
また、セカンドシートは後ろにスライドさせることで
足元に広大なスペースを生み出すことも可能です。
また、オプションとして、ツインムーンルーフが用意されているのも
ガソリン車のみです。
これは、天井部分に二つのウインドウを設けるオプションで、
電動で開閉することができます。
昼には青空を、夜には星をながめながらドライブすることができ、
換気の際にも重宝します。
トヨタノアの各燃費比較
最後に、誰もが気になるハイブリッド車とガソリン車の
燃費の違いを調べてみました。
それぞれの項目で説明した通り、燃費の違いは次のようになります。
トヨタノア ハイブリッド車燃費
23.8km/L(JC08モード)
トヨタノア ガソリン車燃費
16.0 km/L(2WDタイプ、JC08モード)
15.0km/L(4WDタイプ、JC08モード)
となっています。
いわゆるカタログ値での比較になりますが、
ハイブリッドタイプとガソリンタイプとの違いは
7.8 km/Lから8.8km/Lという差になります。
【Check!トヨタノアのハイブリッド/ガソリン車のコスト比較】

それでは、トヨタノアはハイブリッドを買うほうが得か、
ガソリン車を買うほうが得なのかを考えていきたいと思います。
仮に、年間で10000km走行し、ガソリン価格を140円と設定します。
・トヨタノア ハイブリッド車の年間ガソリン代
10000÷23.80 km/L×140円=58823円
・トヨタノア ガソリン車(2WD)の年間ガソリン代
10000÷16.0 km/L×140円=87500円
となり、年間のガソリン代の差額は
28677円
となります。
次に、各グレードの本体価格の差額を考えていきます。
・Si“W×B”
ハイブリッド: 3,363,120円〜
ガソリンタイプ:2,839,320円〜
・Si
ハイブリッド:3,269,160円〜
ガソリンタイプ:2,745,360円〜
・G
ハイブリッド:3,142,800円〜
ガソリンタイプ:2,756,160円〜
・HYBRID X
ハイブリッド:3,014,280円〜
ガソリンタイプ:2,466,720円〜
各グレードで違いはありますが、車両本体価格の差は
ハイブリッドとガソリン車でおおむね50万円となっています。
単純計算では、車体価格の差をペイするためには、
トータルで17万キロがひとつの目安になっています。
しかし、ハイブリッド車は、
自動車取得税・自動車重量税ともに優遇されます。
ガソリン車に比べて10万円以上取得費用が抑えられるため、
約14万キロの走行距離で、本体価格の差をペイできると
いってよいでしょう。
当然、こうした差額は税金やガソリン代の変動などにも
影響されます。また、燃費は実燃費で計算すると、結果も大きく変わります。
気になる方はご自身が予定されているグレードで、より綿密な計算をされてみてはいかがでしょうか。
アイキャッチ画像引用URL:https://toyota.jp/noah/