トヨタのノアとホンダのオデッセイ。
どちらも各メーカーを代表するミニバンですが、ひと口にミニバンと言っても、家族全員でワイワイ楽しくというものから、
スポーツカー顔負けの走りを見せるものまで多種多様です。
ノアはファミリーミニバン代表、オデッセイはスポーティミニバン代表。
ここではふたつを比較してみることに。
買うならどっち?
【トヨタ・ノア】vs【ホンダ・オデッセイ】の価格を比較

https://www.honda.co.jp/ACCESS/odyssey/
トヨタ・ノアとホンダ・オデッセイ。
まずはそのグレード体系を見てみましょう。
ノアは『X』『G』『Si』と3つの基本グレードが設定されています。
これらには、それぞれガソリン車とハイブリッド車があり、
ガソリン車には、2WD、4WDのふたつの駆動方式が存在します(ハイブリッド車は2WDのみ)。
また、ガソリン車には7人乗りと8人乗りがありますから、
例えば、「『X』のハイブリッド車(2WD)の7人乗り」、
「『G』のガソリン車の4WDの8人乗り」などと、
ノアを購入する場合は、細かく分かれた選択肢からチョイスすることになります。
一方、オデッセイのグレード体系はというとーー。
ガソリン車は『Gエアロ ホンダセンシング』、
ハイブリッド車は『ハイブリッド ホンダセンシング』が標準グレード。
その上に『アブソルート』、もうひとつ上に『アブソルートEX 』が設定されていて、
それぞれガソリン車とハイブリッド車があり、
さらに、ガソリン車には2WDと4WDが存在し(ハイブリッド車は2WDのみ)、
2WDには7人乗りと8人乗りがあり、4WDは8人乗りのみになっています。
こうして見てみると、オデッセイの場合もノアと同様、複雑な選択になってきます。
ノア、オデッセイともに、標準(最廉価)グレードの価格を比べてみましょう。
(ノアは『X』、オデッセイは『Gエアロ ホンダセンシング』、
『ハイブリッド ホンダセンシング』)
いずれも消費税込みの価格です。
〔ノア〕 〔オデッセイ〕
ガソリン車2WD(8人乗り)246万6720円 ガソリン車2WD(8人乗り)298万円
ガソリン車2WD(7人乗り)249万6960円 ガソリン車2WD(7人乗り)306万6400円
ガソリン車4WD(8人乗り)267万1920円 ガソリン車4WD(8人乗り)318万円
ガソリン車4WD(7人乗り)270万2160円 ハイブリッド車2WD(8人乗り)375万円
ハイブリッド車2WD(7人乗り)301万4280円 ハイブリッド車2WD(7人乗り)383万6400円
上記は最廉価グレードの価格ですが、すべてのグレードで見てみると、
それぞれの価格帯は、
ノア:246万6720円〜336万3120円、オデッセイ:298万円〜415万円となっています。
ノアは、リーズナブルな価格で高い品質を実現したミニバンとして人気ですが、
オデッセイは、内装の高級感やシャープな操作性に定評があります。
両車の価格差も納得できる気がしませんか。
【トヨタ・ノア】vs【ホンダ・オデッセイ】の大きさを比較

https://toyota.jp/noah/grade/
ノアとオデッセイ、どっちを選ぶかは価格の比較だけでは決められませんよね。
というわけで、改めて、それぞれの特徴について触れてみます。
ノアは、今やファミリーカーとしてすっかり定着した感がありますが、
それはエクステリアのデザインによるところが大きいのかもしれません。
2017年のマイナーチェンジで、精悍な顔つきに変化したものの、
基本的にノアには派手さはありませんが、親近感が持てるフロントフェイスが特徴。
性別、年齢を選ばないエクステリアデザインになっています。
家族で安心して乗れるミニバン、といったところでしょうか。
一方、オデッセイは、セダンのような高級感や、
走りの良さを兼ね備えたスポーティーかつラグジュアリーなミニバン。
大人数乗れるミニバンでありながら、
アコードなどのセダンにも近い走りを実現でき、
個性も豊かということで、発売当初、ユーザーから高い評価を受けて大ヒットしました。
現行モデルのデザインは、いかに流線型にするかにとことんこだわった結果。
ただ流れるようなスポーティーなデザインではなく、
しっかりとノーズを残すことで乗用車の雰囲気も持ち合わせています。
以上のような特徴を持つノアとオデッセイのボディサイズを比べてみましょう。
〔ノア〕 〔オデッセイ〕
全長4695mm 全長4840mm
全幅1695mm 全幅1820mm
全高1825mm 全高1685〜1715mm(グレードや駆動方式で異なる)
全長・全幅はオデッセイのほうが数字が大きくなっていますが、
全高は逆転し、ノアのほうが高くなっています。
この全高の違いは、そのままノアとオデッセイの特徴と言い換えることができるかもしれません。
ノアは、5ナンバークラスでも屈指の広々車内空間を誇りますが、
その大きな理由のひとつは、全高の高さにあります。
反対に、3列シートのミニバンでありながら、低い車体となっているのがオデッセイの特徴。
特に2003年発売の3代目からは低床・低重心化が強化され、
2WDモデルでは全高1550㎜以下と立体駐車場にも対応できてしまうサイズとなりました。
2017年11月のマイナーチェンジによって誕生した現行モデル(5代目)は、
車高が少し高くなってはいるものの、ミニバン全体の中では低いほう。
車体が高く、ボディー剛性も弱いので安定感がない、
段差ではフワフワとバスのように揺れる、
風が強いと横風の影響をモロに受けてしまう……。
ミニバンにはこうしたデメリットがありますが、
オデッセイは車高をあまり高くしないことで、ミニバンの走りの欠点を大きく克服しているのです。
次に内寸比較です。
〔ノア〕 〔オデッセイ〕
室内全長2930mm 室内全長2935mm
室内全幅1540mm 室内全幅1560mm
室内全高1400mm 室内全高1305㎜ or 1325mm
内寸もボディサイズに比例し、ノアのほうが全高のみ大きいサイズとなっています。
ノアは天井が高いことで、室内の広々とした開放感を実現し、
乗り降りや室内移動をラクにしています。
ノアとオデッセイを比較すると、全高が最大で10㎝近くも違います。
どっちの車種を選ぶかを決める際、
室内の快適性を最重要視するなら、この点は大きなポイントになりそうです。
【トヨタ・ノア】vs【ホンダ・オデッセイ】の燃費を比較

https://autoc-one.jp/nenpi/3346558/
まずはノアとオデッセイのカタログ燃費を比べてみます。
いずれもJC08モードの数字です。
〔ノア〕 〔オデッセイ〕
ガソリン車2WD:16.0㎞/L ガソリン車(アブソルート):14.0㎞/L
ガソリン車4WD:15.0㎞/L ガソリン車(Gエアロ):13.6.㎞/L
ハオブリッド車:23.8km/L ハイブリッド車:26.0km/L
ハイブリッド車はオデッセイがノアを大きく引き離して効率のいい燃費を示していますが、
ガソリン車に関してはノアが優勢です。
これは、排気量と車両重量によるものでしょう。
例えば、ノアの『Si』は排気量1986cc、車両重量1600kgで
JC08モード燃費は16.0km/L。
対してオデッセイ『アブソルート・Xホンダセンシング』は、
排気量:2356cc、車両重量:1760kgでJC08モード燃費は14.0km/Lです。
燃費はノアの方が、2.0km/リットル優れた燃費性能を誇りますが、
これはノアの方が160kg車両重量が軽いこと、
そして、排気量が370ccコンパクトなことが主な理由と考えられます。
実燃費は、ネット上の利用者の声を総合すると、
ノア:ガソリン車10〜13㎞/L、ハイブリッド車16〜20㎞/L、
オデッセイ:ガソリン車8〜11㎞/L、ハイブリッド車15㎞/L程度です。
しかしながら、ノアとオデッセイではユーザーの期待する部分が違っていますから、
どちらがいいとか、悪いとかは、一概には言えないのが現実です。
燃費のガソリン車、ハイブリッド車ともにノアのほうが低燃費ですが、
オデッセイはミニバンなのに走りを追求した車。
オデッセイのユーザーは、その部分を期待して購入している人が大部分ですから、
燃費の面で不服に思っているユーザーは少ないよう。
みんなおおむね満足しているようなのです。
いずれにせよ、ノア、オデッセイともに、
車体重量を考えれば低燃費の車といえるでしょう。
以上、ノアとオデッセイの価格、大きさ、燃費をそれぞれ比較してみました。
両方とも、それぞれに特徴を持ち、ユーザーが望むことを高い次元で実現しています。
どっちを選ぶかは、個人の価値観によるところが大きいのではないでしょうか。
さて、あなたはどっちにしますか?
アイキャッチ画像引用URL:https://www.honda.co.jp/ODYSSEY/