平成30年上半期登録車販売台数ではNo.1に輝くなど高い省エネ性能と走りの快適さが評判の新型、日産ノート。
その燃費や実燃費は実際のところどうなんでしょうか?
ユーザーの声も交えて紹介していきます。
日産ノートの燃費はどう?
まずはメーカー公表値のデータについて紹介していきます。
メーカー公表値の燃費についてはいくつかの走行パターンに基づいて測定されます。
細かい速度変化による運転状況、エンジンが冷えた状況からの運転状況など、比較的実際の運転シーンに近い想定がされています。
直近の公表燃費データについて
日産ノートの燃費情報についてまずは調べてみました。
日産ノートはe-POWERへのマッチングを最大限に考えたHR12DEエンジンを搭載しており、このエンジンは1,200ccの排気量ながら2,000ccなみの走行性能を持つことが大きな特徴です。
燃費値については37.2km/L、1kmあたりのCO2排出量は62g-CO2/kmを達成しています。この燃費値については日産ノートの中でもグレードによって異なり、この数値はe-POWER Sによるもの。これが他グレードであるe-POWER Xの場合は34.0km/Lとなっています。同じエンジンにおいてもSタイプの重量が1,190kgなのに対してXタイプの場合は1,220kgと若干重くなることが影響しているようです。
代表的低燃費車種の比較
各メーカーが公表している燃費データ。購入の際に検討材料の一つとして調べられる方も多いと思います。ここでは各メーカーの代表的な低燃費車種で比較をしてみたいと思います。比較の中で日産ノートがどのような特徴を持っているのか、どのようなシーンに特にマッチしているのかが見えてくると思います。
日産ノート(e-POWER Sモデル)
排気量:1,200cc
燃費:37.2km/L
CO2排出値:62g-CO2/km
最大出力:58kW(79PS)/5400rpm
最大トルク:103N・m(10.5kgf・m) /3600-5200rpm
トヨタアクア(グレードL)

排気量:1,500cc
燃費:38.0km/L
CO2排出値:61g-CO2/km
最大出力:54kW(74PS)/4,800rpm
最大トルク:111N・m(11.3kgf・m) /3600-4400rpm
ホンダフィット(グレード1.5L i-VTEC+i-DCD)

排出量:1,500cc
燃費:37.2km/L
CO2排出値:62g-CO2/km
最大出力:81kW(110PS)/6,000rpm
最大トルク:134N・m(13.7kgf・m)/5,000rpm
マツダデミオ(グレードXD)

排出量:1,500cc
燃費:30.0km/L
CO2排出値:86g-CO2/km
最大出力:77kW(105PS)/4,000rpm
最大トルク:250N・m(25.5kgf・m)/1500-2500rpm
※マツダデミオはディーゼルエンジンモデル。
いかがでしたか。日産ノートは排気量が1,200CCながら馬力として、最大出力58kW(79PS)/5400rpmを達成し、なおかつ、トルク数も103N・m(10.5kgf・m) /3600-5200rpmということは、加速性能、その後の持続走行性能ともに十分に他の1,500CCクラスと同等以上の性能を持つと言えます。この機能バランスの上で37.2km/Lを計測している、ダウンサイジングに基づいて高い燃費性能を持ちながら一番主要な使用シーンである街乗りに適した走行性能も持っているってことが言えますね。1,200CCということは毎年支払う自動車税が1グレード安いということも違った意味で燃費と言えますね。
日産ノートの実燃費と燃費確認の情報
前の章ではメーカーによる計測数値燃費を紹介いたしましたが、皆さんが実際に気になるところが実燃費だと思います。もちろん、実燃費は使用されるシーンによって結果は様々に異なりますし、それが皆さんが実際に使用されるシーンにどれだけ即しているかというところが参考になるか否かというところに繋がると思います。ここでは出来るだけ様々なシーンによる実燃費情報をご紹介いたします。
実燃費検証データについて
まずは車情報サイトにおける実燃費検証情報です。日産ノートはe-POWERという全く新しい技術に基づいて低燃費性能から注目され、様々なサイトで検証されています。これらをみていると「一般道走行」「高速道路走行」「坂路走行」という3分野について検証されていることが多いようです。これらの情報を見ると、皆さんが普段どのシーンで主にご使用されるかという観点では便利ですね。ここではくるまのニュースさん(https://kuruma-news.jp)さんが検証されたシーン別の実燃費検証を紹介いたします。
一般道走行シーン
・横浜市内から東京インター(34.1キロ、実燃費値 24.5km/L)
首都圏郊外での一般的な利用シーンと考えられます。検証ではエンジンが暖まるまではなかなか燃費が伸びなかったとの報告もあります。エンジンが暖まった後は順調に燃費が伸びたとのことです。
高速道路走行シーン
・東京インターから小田原西インター(68.5キロ、実燃費値 28.0km/L)
高速走行だとぐっと燃費が悪化するとの報告が多いようです。その情報を色々と調べてみると高速走行において、電力消費の激しい走行を強いた場合はエンジンが駆動し続けて一気に実燃費が悪化するようです。このサイトにおいては80km/hの安定走行を継続した場合は実燃費の悪化が見られなかったようです。経済的かつ安全な高速走行を行った場合は十分な低燃費走行が期待できそうですね。また、この走行の場合は日産が誇るインテリジェントクルーズコントロール機能が力を発揮しますね。
坂路走行シーン
・小田原西インターから箱根大観山駐車場(14.7キロ、実燃費値 7.7km/L)
最後に坂路走行の場合です。日産ノートは常に最適なエンジン回転数を制御する機能を有していますが、このような上り坂が続く場合、モーター駆動による力強い走行ができる反面、車は燃費よりもバッテリーへの充電を優先し、結果として実燃費が大きく下回る結果となるようです。どのような車種においても坂路の場合は著しく燃費が悪化しますが、これは日産ノートにおいても同様の結果のようです。
ユーザーの実燃費情報を紹介

では次に一般ユーザーの声を拾ってみましょう。ツイッターでも様々な感想が呟かれています。
交通事情
一般道が「全て」大宮バイパスレベルな広さで
通勤時間帯でも深夜の大宮バイパスレベルな空き具合。
車速も70キロが普通。
てか70で走ると後ろが車詰まって来る…
信号が殆ど無い。新型ノートのガソリン車で実燃費がリッター20を越す。煽りが遠い所から加速仕掛けて来るから快適。結論:好き pic.twitter.com/BxcVBKBcTp— 泉総合芸術曾-泉kustoms.萌KP (@pinzizu) July 3, 2018
超売れっ子、日産「ノート e-POWER」の実燃費はいかに? 下りでは脅威の燃費値も! | くるまのニュース https://t.co/jVMNE7Hyzw
『ワインディング路:小田原西インターから箱根大観山駐車場(14.7キロ、実燃費値 7.7km/L)』
長い登り坂には弱い子— bookstone (@bookstone) June 6, 2018
#日産 #ノート まだまだ売れてるね。
通勤で使ったけど、高速とノロノロ渋滞でも凄く好燃費♪#epower の #ワンペダルドライブ はノロノロ運転時には最高に楽♪#ノート #セレナ 以外の車種も増やして欲しい。#キューブ や #ジューク の新型を期待してる人も多いと思うけどなー#やっちゃえ日産 pic.twitter.com/tLGHRYIWM0— ほ っ ち ☆ ® (@hocchi_racing) October 4, 2018
やはりシーンにおいて様々な感想があるようです。
多く見られたのは「街乗りに向いている」「加速性能が良いのに燃費も良い」と言ったものです。皆さん燃費がどこまで伸びるか経済/安全走行で楽しまれているようです。
日産ノートの燃費は向上しているのか?
2016年11月にe-POWERという全く新しいパワートレインが投入されて生まれ変わった日産ノート。その後2回のマイナーチェンジを経て、2018年10月には待望の4WDモデルも投入されました。
この日産ノートの燃費向上を支える様々な機能について調べてみました。
燃費をさらに向上させるドライブサポート技術
日産といえば「インテリジェントモビリティ」という言葉が浸透してきているように、様々なドライブサポート機能が搭載されています。この機能を上手に使うことで燃費向上が見込まれるようです。
インテリジェントクルーズコントロール
こちらはアクセルワークをすることなく、一定車間を保ちながら設定速度内で走行してくれる機能です。アクセルワークによる燃費ロスの多いドライバーについては特にこの機能による燃費向上実例が報告されています。
ワンペダル
踏み替えによるペダル操作ロスをなくし、スムーズなアクセルワークを実現する日産のワンペダル。クルーズコントロールと同じく、ドライバーのアクセルワークを助けてくれ、燃費向上に貢献してくれます。
日産ノートの燃費向上を支える技術
日産ノートの燃費向上を支える技術としてはアイドリングストップ、可変バルブタイミング、ミラーサイクル、電動パワーステアリングなどが挙げられます。
アイドリングストップや電動パワーステアリングなどは一般的だと思いますが、中には聞き慣れないワードもありますね。
可変バルブタイミング・・・日産自動車独自の可変バルブタイミング機構「VVEL」は簡単に説明するとエンジンの吸気バルブをアクセルワークに連動して連続可変調整して、混合気の吸気コントロールをするものです。燃費についてはこれによりエネルギー損失を減らすことができます。
ミラーサイクル・・・エンジンの吸気バルブを閉じるタイミングを遅くして膨張比を大きくするというものであり、これにより同じく熱効率を高め、低燃費に貢献するものです。
「技術の日産」という言葉が一般的ですが、例えばこのミラーサイクルの実用化には実に20年という歳月が費やされているそうです。インテリジェントモビリティのような注目されている技術以外にも地道な研究開発が日々なされていることで日産ノートの燃費向上が実現されているのですね。
【日産・ノート】燃費や実燃費はどう?燃費向上はしているのか!?のまとめ
日産ノートの燃費・実燃費・燃費向上についてまとめてみましたがいかがでしたか。
小さな排気量でお財布に優しく、かつ高い燃費性能と快適走行を実現してくれていることがわかりました。
また、燃費向上技術が安全度の向上にも貢献していることも大きな意義があると思います。実際に利用されるシーンに合った選択をされると良い結果をもたらしてくれそうです。