ファミリーカーとして人気のミニバン、セレナ。
そのスペック(仕様)を確認してみましょう。
また、その乗り心地や加速性能はどうなんでしょうか。
利用者の声などととも検証したいと思います。
日産セレナのスペックはこれだ!
(ハイウェイスター 4WD 車)単位:mm
セレナの外装・内装のサイズは上記図面の通りです。
各車種のスペックについては、
車種別に、駆動方式、エンジン+モーター型式、ミッション及び燃費などスペックを羅列することもできますが、今回のテーマ「乗り心地」や「加速性能」についての課題を前提にするには、あまり意味のないことなのでやめておきましょう。
また、次のテーマ「乗り心地」も、様々な装備についてはテーマ内でご紹介しますので、ここでは「加速性能」に関連するスペックについて取り挙げておきたいと思います。
車の性能で、「馬力」や「回転数」「トルク」がありますが、これらの意味についてまず確認をしておきましょう。
日産 セレナ 2WD・ハイウェイスター Vを例にとってみます。
最高出力(ネット) 110 kW(150 PS)/6000 rpm
最大トルク(ネット) 200 N・m(20.4 kgf・m)/4400 rpm
これがデータです。
最高出力は6000回転(rpm)の時で、その時のパワーは150PS(馬力)
最大トルクは4400回転(rpm)の時で、その時のトルクは20.4kg・m(トルク)
という事です。
「馬力」は大きい程、車は速く走れる。
これは感覚的にも分かると思いますが、それでは「トルク」とは一体何なのでしょう。
トルクは、「軸の回転力」です。
トルクは、回転しようとする力ですから、トルクが大きいという事は、回転しようとする力が大きいとなります。
それでは回転力が大きければ速いのでしょうか?
いいえ、そうではないのです。
「トルクが強くて回転数が速い」これが最強です。
しかしこれを両立させる事は至難の業なんです。
エンジンのトルク(力)を強くしようとすると回転数が減り、逆にトルクを弱くすると回転数が増えるのです。
では、どのように調整してセレナは最大限の馬力、トルクを実現しょうとしているのでしょうか。
それは、テーマ「セレナの加速性能」のところで検討していくことにしましょう。
日産セレナの乗り心地はいいの?
車の乗り心地と言えば、大きく分けて運転者と同乗者に分けて考えなければなりません。
まずは、セレナの全体的な乗り心地について考えてみましょう。
セレナは、同クラスのミニバンの中では、静かさがかなり好評を得ています。
デビュー当時のセレナは、乗り心地は悪くないが揺れが結構ありました。
重心が少し高いために、揺れは大きくなる傾向がありました。
しかし、改良を重ねて改善し、ハイウェイスターでは専用サスペンションを取り入れて乗り心地を更に進化させました。
ハイウェイスター以外でも、走行はとてもスムーズで揺れもかなり抑えられているのが分かります。
運転者の目から。
運転席のシートも、硬くなく、柔らかすぎず丁度良い感じで、カーブなどでも柔らかく包み込む感じで快適です。
ユーザーコメントも、運転席の心地良さが多く好評であることがうかがえます。
プロパイロット:高速道での渋滞走行やクルージング、自動でアクセル、ブレーキ、ステアリングを制御します。オートパイロットの方がネーミングとしてはしっくりきますね。
駐車支援システム:駐車枠をセットして、自動でハンドル操作を行い、枠の中への駐車をサポートします。
移動物検知モニター:俯瞰映像をモニターに映し出して周辺を確認でき、人、自転車などの移動物を検知してブザーで知らせます。
エマージェンシーブレーキ:フロントカメラで前方の車両や歩行者を検知、警告を出したり、緊急ブレーキを作動させたり、衝突時の衝撃を軽減します。
インテリジェント ルームミラー :車両後方のカメラ映像を映し出して、車内の人や荷物に拘わらずクリアな後方視界が得られます。
同乗者目線で見てみましょう。
装備面において使い勝手の良い点として好評を得ているものを紹介しましょう。
但し、ページ数の関係ですべての車種について詳細をリストする事は困難なので、標準装備ではなくオプションのものもありますので予めお断りしておきたいと思います。
まずは、車内の居住空間の確保です。
居住空間確保には随所にその工夫が見られます。
とりわけ高さである天井部までの空間は、3ナンバー、アルファードなどと比較しても遜色のない程度に確保されています。
無論、シートの材質や構造では違いはありますが、助手席と運転席を其々の使用目的に合わせて変えたり、2列目を快適に過ごすために空間を確保しながらも、3列目の居住空間もしっかり確保されていて圧迫感を排除しています。
ただ、3列目の空間を確保するために、座席の厚みは余りないので少し硬い感じは否めません。
シートアレンジは多彩で、お子様や乳幼児など乗車の人数や構成に合わせた席のアレンジが簡単迅速に可能となっています。
ハンズフリースライドドア:両手に荷物を持ったり、お子様を抱っこしたままでもドアの開閉が足で簡単に開閉することができます。
デュアルバックドア:バックドアが上下2段に分けて開閉できるので、上部だけを開閉して荷物などの出し入れが可能なのでとても便利です。
内装・外装いづれも、細かい気づかいが感じられます。
日産セレナの加速性能はどうなの?
セレナの走行・加速性能を知るには、同クラスのミニバンとの比較が分かりやすいと思います。
日産セレナとホンダのステップワゴンは、ミニバンの競合車種としてよく引き合いに出されるので比較してみたいと思います。
日産セレナは新型e-Power、一方ホンダステップワゴンは、スパーダハイブリッドです。
「セレナe-POWER 」と「ステップワゴンスパーダハイブリッド」、この2車種で根本的に違うのがその「システム」です。
「ステップワゴンスパーダハイブリッド」の動力として取り入れられているのが「SPORT HYBRID i-MMD」と呼ばれるシステムです。
パラレル方式といって、エンジン動力とモーターの動力、双方を駆動に使用する方式です。
一般的にハイブリッド車と呼ばれるのがこの方式です。
日産の「セレナe-POWER 」は、シリーズ方式(直列方式)と呼ばれ、エンジンは発電のみに使用し、モーターを車軸の駆動と回生のみに使用します。そのため走行ではEVと変わらず、充電を必要としない新しい EVだというのが売り物です。
セレナe-POWER
(走行用モーター)
最高出力 100kW[ 136馬力 ]
最大トルク 320N・m[ トルク32.6kgf・m ]
(発電用エンジン)
最高出力 62kW[84馬力 ]/6,000rpm
最大トルク 103N・m[トルク10.5kgf・m ] / 3200-5200rpm
JC08モード燃費率:26.2㎞/L
新たに、バッテリー単独での走行を行う「マナーモード」と、バッテリー単独走行時に事前に充電を行う「チャージモード」が追加設定されました。
ただ、街中走行のような頻繁に停止、発進する場合は、e-Powerの特性で燃費効率は良い結果が出やすいのですが、連続する高速走行・登坂走行の場合は、燃費効率が不利になりやすいという弱点もあります。
次に、ステップワゴンスパーダハイブリッドです。
(走行用モーター)
最高出力 135kW[ 184馬力 ]/ 5,000 – 6,000 rpm
最大トルク 315N・m[トルク32.1kgf・m ] / 0-2,000 rpm
(エンジン)
最高出力 107kW[ 145馬力 ] / 6,200 rpm
最大トルク 175N・m[ トルク17.8kgf・m ]/ 4,000rpm
JC08モード燃費率:25.0㎞/L
2.0Lの4サイクルエンジンに、2基のモーターを組み合わせ、クラッチを高速巡航時のみに繋いでモーターでの駆動を補助します。
モーターがエンジンのサポートをするハイブリッドとは逆のシステムです。
エンジンでの駆動を高速巡航時のみに限定した結果、低燃費のハイブリッドを可能にして、e-POWER の欠点である高速巡航時の燃費も、市街地走行と比べて余り遜色のないものを可能にしています。
以上のように、「馬力」「トルク」の数値をみても、パワーとしては圧倒的に「ステップワゴン」です。
燃費は僅かながらe-Powerが良好ですが、加速性能、登坂性能、安定した高速巡行などは、すべてパワーに勝るステップワゴンに軍配があがります。
いかがでしたでしょうか。
e-Powerの細かい気づかいは、ファミリーにとって魅力的な面が多いですが、連続走行、加速性能ではステップワゴンが勝っている。
ご家族の構成などによって、また使用目的によって、いずれの方が使い勝手がいいかは意見も分かれるところだと思われます。
それでは、今回はこの辺で失礼を致します。
最後までお読みいただきありがとうございました。
皆様ご機嫌よう!!
アイキャッチ画像引用URL:https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/serena.html