マルチパーパスの4WDとして人気のある日産エクストレイルですがスバルフォレスターと比較した場合の走破性はどの程度なのでしょうか。
今回はエクストレイルとフォレスターの走破性に焦点を当てて検証してみたいと思います。
目次
エクストレイルの走破性のいい点は?

引用:https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/x-trail.html
エクストレイルの走破性において良い点はどういった部分なのでしょう。
エクストレイルはランドクルーザーやジムニーの様なラダーフレームではなくモノコックボディを用いた4WDとなります。
いわゆる都会派4WDとしての成り立ちになりますが悪路の走破性には定評があります。
ラインナップには2WDも加えられてはいますが4WDは生活4WDよりも踏み込んだオールモード4×4システムを採用しています。
生活4WDでは通常は前輪駆動で走行して雪道などで前輪が滑りやすい状態のみ後輪にも駆動力を伝えるというものです。
エクストレイルのオールモード4×4は2WD状態と100:0〜50:50間の自動制御、50:50に固定できるモードが切り替えられます。
雪道は当然ですが起伏のある河原などは余裕で走行でき、深い雪道やぬかるみの深い道などでも50:50に固定できる事でタイヤが空転する事なく走破する事ができます。

引用:https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/x-trail.html
クロスオーバータイプではアプローチアングルの問題もあり、細かい石のある平らな河原程度が走行の限界ですがエクストレイルは傾斜のきつい坂道でもバンパーと干渉せずに登ることも可能になります。
腕に覚えのある方なら少し大きな石があるクロスカントリー走行も楽しむ事が出来るでしょう。
エクストレイルの走破性の悪い点は?
引用:https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/x-trail.html
ここまでは日産エクストレイルの走破性の良い点についてお知らせさせて頂きました。
ここではエクストレイルの走破性の悪い点について検証してみたいと思います。
モノコックボディながら高い走破性をもつエクストレイルですが4WDのLoモードは装備していません。
極低速での悪路走行時に合わせたギアリンクではありませんから自ずと限界ができてしまいます。
50:50のトルク配分にするロックモードで使用する事ができるヒルディセントコントロールは下り坂などの滑りやすい状態の道で15km/h以下に車速を制御してくれます。
エンジンブレーキだけではコントロールできずにブレーキをかける力も難しい場面で威力を発揮します。
4WDのLoモードを持たないエクストレイルですが電子制御で急な下り坂はコントロールはできます。
エクストレイルはモノコックボディですからラダーフレームをもつオフロード車と比較すると強度が不足します。

引用:https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/x-trail.html
ですからオフロード性能が高いといって大きな岩場の走行をしようとすると車体剛性の限界時点できしみが生じる場面もあるでしょう。
ランドクルーザーやジムニーは独立したラダーフレームを持ち、その上に車体が載っているお祭りでの御輿の様な構造になっています。
ですから御輿の持ち手がガッチリしていれば上物が揺れても強度は問題ないわけですが独立して設計するにはコストが高くなります。
エクストレイルは車体自体がフレームを兼ねていますから製造コストが低くなり、そこにオールモード4×4を装備する事で走破性を高くする設計になっています。
ですから乗用車ベースのSUVとしては高い部類の走破性を持つ事になります。
フォレスターの走破性のいい点は?
引用:https://www.subaru.jp/forester/forester/driving/performance.html
ここまでは日産エクストレイルの走破性の良い点悪い点についてお知らせさせて頂きました。
ここではエクストレイルと比較したフォレスターの走破性における良い点を検証してみたいと思います。
フォレスターもエクストレイルと同じくモノコックボディをベースとしたSUVになります。
走破性に関しては高い評価がありますがどうなのでしょう。
フォレスターの4WDシステムはエクストレイルと異なる部分があり、X-MODEと呼ばれるオールモード4WDですが駆動配分をロックする機能はついていません。

引用:https://www.subaru.jp/forester/forester/driving/performance.html
フォレスターの4WDシステムは悪路走行時にタイヤが空転すると駆動配分を電子制御で行います。
デフをロックするのではなく空転している方にブレーキを制御する事でLSD効果を出して空転を防いで悪路から脱出できるというものです。
これを可能にしているのは負担のかかるドライブシャフトの強度が高いという事になります。
デフロックがない代わりにディープスノーとマッドモードが設定され、タイヤが埋まるほどの状態であっても走破性が確保されています。
モノコックボディに駆動力の高いシステムを組み合わせているという点ではエクストレイルと共通する点が見られますね。
フォレスターの走破性の悪い点は?
引用:https://www.subaru.jp/forester/forester/driving/performance.html
ここまでは日産エクストレイルの走破性に関する良い点と悪い点やフォレスターの走破性との比較した良い点をお知らせさせて頂きました。
ここではエクストレイルとフォレスターと比較しての走破性の悪い点を検証してみたいと思います。
悪路の走破性では極めて高い評価のフォレスターですが悪い点はあるのでしょうか。
エクストレイル同様にモノコックボディという成り立ちながら高い走破性を実現しているのはスバルが長年の技術の蓄積からくる物です。
フルタイム4WDシステムでの欠点は4輪の内の1輪が滑った状態での制御ですね。
パートタイム4WDでは片輪が滑っても他の3輪に駆動力が伝えられていますから走行に問題がありません。
エクストレイルは前後輪を自動制御する事プラス駆動力を固定できるシステムを装備しています。
フォレスターでは片輪が空転した時にブレーキを利用して空転を防ぐ方法を取っています。
2車共に凝ったシステムですが悪路の状態が高くなる程に限界が生じてきます。

引用:https://www.subaru.jp/forester/forester/driving/performance.html
モノコックボディではやはりラダーフレームを用いた車種の走破性にはどうしても叶わないという点ですね。
大きな切り株や岩が重なった場面などを走破したい時は車体剛性が必要になります。
モノコックボディではそうした悪路走行を繰り返していると車体剛性に緩みが出来てしまいます。
車体が緩むと修復は不可能ですからそうした使い方は避けたい所ですね。
ランドクルーザーが年式の経過したモデルが現在でも現役で活躍しているのは車体のタフさが際立っている事もあります。
エクストレイルとフォレスターの走破性を比較!
引用:https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/x-trail.html
ここまでは日産エクストレイルとスバルフォレスターの走破性に関する良い点と悪い点をお知らせさせて頂きました。
ここではエクストレイルとフォレスターの比較のまとめを検証してみたいと思います。
エクストレイルの走破性は歴代モデルで定評があるものでクロスオーバーカントリー型のエクステリアデザインに準じた走破性が高い物になっています。
オールモード4×4システムは任意に2WD、4WDの切り替えができて悪路の状態によっては50:50に駆動力のトルク配分を固定させる事が可能です。

引用:https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/x-trail.html
低速走行の下り坂でアクセルコントロールが難しい場面ではクルマにコントロールを任せてステアリング操作に集中できる便利なシステムを装備しています。
フォレスターもモノコックボディがベースのSUVですがシンメトリカルAWDで水平対向エンジンとの組み合わせで最適なトルク配分を行います。デフロック機構はありませんがタイヤが埋まる様な場面でも、X-MODEシステムを実現したタフな駆動力で抜群の走破性を発揮します。
2車ともに本格的クロスカントリー車には車体剛性では劣りますがよりモノコックボディでは最も近い存在だと言えます。
使い勝手は互角ですが悪路のでは状態が悪くなる程にフォレスターの走破性に部がありますね。
やはり長年4WDシステムの開発を積み重ねてきた所に評価がある様ですね。
アイキャッチ画像引用:https://www.kbb.com/car-news/2018-nissan-rogue-hybrid-returns/2100005387/