2000年に発売し、長期間SUV部門で売れ続けているのが、エクストレイルです。
他のモデルが高級志向にシフトする中で、オフロード走行を重視する姿勢を継続しています。
オフロードを走るというと、キャンプやとレッキングが連想され、ルーフレールがある車が殆どです。
エクストレイルはどうなのか、調べてみました。
目次
エクストレイルのルーフレールは何のためにあるのか?
ルーフレールとは

ルーフレールが何の為についているのか、確認します。
ルーフレールは、主にSUVやステーションワゴンについていることが多い装備です。
車の屋根の両端近くに、前方から後方にかけて取り付けられているレールの事を指します。
ラゲッジスペースに積み込みができない、自転車、サーフボード、カヌーなどの大型のものを積むためや、
ラゲッジだけではスペースが足りない場合に、ベースキャリアを取り付けて、荷物を積みます。
注意しなければならないのは、ルーフレールは、ベースキャリアを取り付けないと、荷物の積載はできません。
ルーフレールのメリット

ルーフレールがある事の最大のメリットは、ラゲッジや車内以外に荷物を搭載できることです。
自転車、サーフボード、スキーなど大きいものや、汚れがあるものをそのまま積むことができます。
以前は、ワゴンやSUV以外にも、ハイトワゴン系の軽自動車でもルーフレールがありました。
ルーフレールの歴史としては、1970年代からSUVでは搭載される様になり、
1980年代から、ワゴン車にもルーフレールが取り付けられる様になりました。
長期のバカンスを取って、車に荷物を積み、何千キロもドライブをすることが珍しくないヨーロッパで普及してきました。
キャリアのメーカーに「THULE」を始め、北欧系のブランドが多く見られるのはこういった背景があります。
エクストレイルのルーフレール

引用URL https://www3.nissan.co.jp/
エクストレイルのルーフレールですが、初代の改良モデルと2代目には、ルーフレールにドライビングランプを内蔵しているハイパールーフレールが装備されていました。
ハイパールーフレールは、車高の高い位置からハイビームを外側へ照射し、夜間時のオフロード走行で視界を確保しやすい、というメリットがありました。
数字で表すと、前方への光の到達距離と照射範囲が通常のハイビームより1.3倍明るくなる、というのが売りでした。
3代目からは、ハイパールーフレールではなく、通常のルーフレールが搭載されています。
夜間のオフロードや山道などでは、通常のハイビームでは、前方が見えにくい、という事もあります。
しかし、一般の道路では、普通のハイビームでも対処が可能とも思います。そういった声もあり、3代目からは通常のルーフレールになったのでは、と思います。

ルーフレールがあることのデメリットとは?
荷物を多く載せる方には、メリットの多いルーフレールですが、デメリットもあります。
デメリットがどのような点なのか、確認していきます。

①高さへの注意が必要
ルーフレール無しの車両より全高が増すので、高さの無い場所を運転すると、屋根上の搭載物をぶつけてしまう事故が発生します。
高さが低い高架下や駐車場などでは注意が必要です。
サーフボートなど、高さのない荷物を積載する場合は、そこまで注意をする必要はありませんが、ロードバイクなど、高さのあるアイテムを積載する場合は、充分に意識して運転を行う必要があります。
電線や高架橋、ガード下を運転する際は、高さ制限の標識を確認して運転する必要があります。
もし、通過するとぶつかるかもしれないと感じたら、迂回して別のルートを選ばなければなりません。
荷物を積載した状態で、立体駐車場に停める際も充分な注意が必要です。殆どの立体駐車場は高さ制限の標識があるので、荷物を積載した状態での高さがどのくらいなのか、確認しておきましょう。

引用URL https://www3.nissan.co.jp/
②風きり音がする。
風きり音とは、風が強い日や高速走行時に聞こえる「ヒューヒュー」という音です。
風きり音が発生する原因としては、車が走行中、前面に風が当たり、風が、ルーフと左右に流れていきます。
さらに、車自体が走行していることで、進行方向にも風が発生します。
進行方向の風と、フロントから流れてきた風が衝突し、渦が発生します。
その渦が車の本体に当たることで風きり音が発生します。
ルーフレールにキャリアを装備することで、空間が発生し、その空間で風の渦が発生してしまう為、風きり音がより大きくなってしまいます。
③燃費が悪くなる。
ルーフ部分に荷物を積載すると、その分だけ投影面積が増えるため、走行中の車にかかる空気抵抗が増えます。
空気抵抗が増えると、車にとっては余計な力が掛かり、当然燃費が悪くなります。
空気抵抗は速度の2乗に比例して増えていくので、ルーフに搭載している荷物への負担を減らすためにも、スピードはいつもより、遅く走行する事をお勧めします。

引用URL https://www3.nissan.co.jp/
④車の安定性が失われる。
車のルーフ部分に、重量の重い荷物を積載すれば、バランスが崩れて、車の重心が上がります。
重心が上がれば、ロールが増えてしまうため、車の安定性、機敏性が失われます。
重心が上に上がる事で、突風による影響も受けやすくなってしまいます。
ルーフレールを取り外す?注意事項があります!
最新モデルのエクストレイルのルーフレールに関しては、オプション品になっており、購入時に選択できます。
購入当初は必要だったけれど、不要になったから外したい、という方の為に外し方を調べてみました。

■ルーフレールの取り外し方
①前側カバーを外す
カバーははめ込んであるだけなので、内側の突起部分から外します。この部分を外すと、カバー部分が取れます。
②後ろ側カバーを外す。
同じ手順で後ろ側のカバーを外します。
③ベース部分を外す
カバーを開けると、車の本体とルーフレールを止めているボルトが出てきますので、それを外します。
④バーを外す
ベース部分とバーを繋げている部分があるので、その部分を外します。
そうすると、バーが取れます
⑤モールを取る。
ルーフレールの下に樹脂製のモールがついています。これを取ります。
⑥モールをつける。
外した部分に、標準のモールを取り付けます。
標準のモールはディーラーに言えば、販売してくれる様です。

引用URL https://www3.nissan.co.jp/
注意する点は、最後の防水用の樹脂製モールをはめ込んだ後です。車の上部から水を掛けて、雨漏りが無いかを確認する必要があります。
また、ハイパールーフレールを搭載しているモデルは、天井部分を外さないと取れないため、自分で外す、というのはかなり難しい様です。ディーラーへ相談することをオススメします。

引用URL https://www3.nissan.co.jp/
いかがでしたでしょうか?
エクストレイルのルーフレールに関して、色々と確認してみました。
ハイパールーフレールに関しては、とても画期的なアイディア、装備だったと思いますが、実用性の部分で問題があったのかもしれません。
普通の道路で使うと、対向車はかなり眩しくなってしまいます。
ルーフレールに北欧系のメーカーが多いのも、ルーフレールが長距離を旅するヨーロッパで発展してきた、という理由であるという事もわかりました。
エクストレイルは、CMやHPの画像からもわかりますが、アウトドア志向のユーザーから非常に人気の高い車です。
そうなるとルーフレールをフル活用して、サーフボードを積んだり、ロードバイクを積んだり、キャンプ用品を積んだりという事が可能になります。
さらに、アウトドア志向のユーザーだけでなく、かっこいいSUVに乗りたい、というニーズが増えている為、ルーフレールがメーカーオプションになったと予想されます。
ルーフレール自体は、何か荷物を積むことが前提のものですので、購入する前に、どのような用途でエクストレイルを乗ることが多いのか、しっかり検討してから、購入することをお勧めします。
アイキャッチ画像引用:https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/x-trail.html